秋学期の成績が年始から1月下旬にかけて、順次発表されました。
成績は、個別に通知されるのではなく、インターネットのウェブサイト上(もちろんログインが必要)に掲示されます。各個人にユニークな”Exam number"が与えられており、掲示された成績一覧の中から自分のExam numberを探し、その横に記載された成績を確認する、ということになります。Exam numberがどういう番号体系で割り振られているのかは明かされていないので、プライバシーは保たれています。また、試験を受ける際にも、答案にExam number以外に自分を特定する情報を記載することは禁止されており、採点する教授等は各答案がどの学生の答案なのかがわからず、答案内容のみから採点をすることになっています。授業への積極的な参画などによる加点は、別途あります(科目による)が、試験の採点はそれ自体として公平になされるように考慮されているようです。
さて、私の成績ですが、思っていたよりもよかった、というのがまず印象です。
4.3 A+という最高の成績が一科目(2単位)、4.0 Aという日本でいう優に相当する成績が二科目(4単位と2単位)。残り二科目については、A+~Fという成績のつけ方ではなく、CR/D/Fといって、A+~Cに相当する学生にはCR(要はPass)が、UnsatisfactoryではあるがPassの学生にはDが、Failの学生にはFがつけられます。で、二科目とも無事にCRをもらうことができました。
ということで、GPAを計算しますと、(4.3*2+4.0*4+4.0*2)/(2+4+2)=4.075、ということになります。(CR/D/Fの成績は、CRをとっている限りはGPAの計算においてカウントされません。)
それなりに勉強の成果が出た、と言ってよいと思います。ただ、オーソドックスなロースクールの試験形式であるエッセイ形式の試験が今回はなかったことが最大の要因でしょう。(春学期及びNY Barではこの形式に挑戦しなければならず、今回のようにはいかないということでしょう。)
1月の第2週から始まった春学期ですが、科目選択を当初次のように申請しました。
Topics in American Law
Legal Profession
Antitrust Law I
Sales
Counseling the Start-up Company
Law and Economics Seminar
希望としては、M&AやSecurities Regulationも取りたかったのですが、他の科目との兼ね合いなどから断念。
で、最初の一週間に上記の六科目に出てみて、内容、自分の関心及びReading Assignmentの重さ等々を勘案して、Legal ProfessionとSalesをDrop。他の4科目を履修することにしました。
Topics in American Lawは、JD1年生が履修する基礎法科目をLLMは履修できないので、それをカバーする科目。NYやCAのBar Examを受験する予定の学生はほぼ全員が履修する科目。
Antitrust Law Iは、独禁法の全体をカバーする科目。留学前にさんざん実務をやった法律ですが、この機会にちゃんと体系を勉強したいと考えたもの。
Counseling the Start-up Companyは、科目名としてはベンチャー企業の法務問題だけのようであるが、実際には"Counseling the business in transition"というテーマで、成長局面だけでなく縮小・再建など、大きな変化の局面にある企業の法務問題全般を扱う、とのこと。
Law and Economics Seminarは、米国法に非常に大きな影響を与えている「法と経済学」のセミナー。判例法とともに、米国法の大きな特徴のひとつであると思う。前から興味を抱いていて、ついていけそうなら取りたいと考えていたのだが、出てみると、受講している学生の半分ほどは経済学のバックグラウンドがない学生で、教授が基本的な概念から丁寧に説明してくれるので、履修することに決めた。Reading Assignmentから受ける知的刺激が多く、楽しい。
上記四科目で合計10単位であり、秋学期に取得した11単位と併せて、卒業要件の21単位ジャスト。もう一科目加えてもよかったのだが、科目を絞り込んで消化不良を起こさないようにすることを優先した。一つたりとも落とすことはできないので、どれもしっかり取り組んでいきたいです。
0 コメント:
::コメントを投稿する::